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子どもの未来をつなぐNPO法人チャイボラ

Money for Goodでは2022年11月24日の記事で貧困問題を取り上げ、貧困の背景の一つには孤立があるとお伝えしました。周囲から孤立してしまい虐待や育児放棄につながるなどの問題へ連鎖する可能性も高くなります。子どもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中を目指して活動しているNPO法人チャイボラを今日はご紹介します。


様々な事情を抱えた子どもたちが生活する社会的養護施設

皆さんは「社会的養護」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことをいいます。社会的養護は大きく2つ、施設養護と家庭養護に区分することができます。

  •  施設養護:社会的養護施設と言われる施設(児童養護施設など)で子どもを養育する方法

  • 家庭養護:里親などの、親と子どもに近い関係性の中で、家庭環境を重視し、子どもの養育を行う方法

(出所)厚生労働省、チャイボラHPよりSMBC日興証券作成

そして、社会的養護施設の施設養護には、大きく分けて6つ種類があります。(参照:厚生労働省「社会的養護」。各リンクはチャイボラの各施設説明サイトにつながります)

  • 乳児院:保護者の養育を受けられない乳幼児を養育する施設です。乳幼児の基本的な養育機能に加え、被虐待児・病児・障害児などに対応できる専門的養育機能を持ちます。

  • 児童養護施設:保護者のいない児童や、保護者の元で養育されることが適当ではない児童の養育を行う施設です。安定した生活環境の提供から、生活指導、学習指導、家庭環境の調整を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能を持ちます。

  • 児童自立支援施設:犯罪などの不良行為をしたりする恐れがある児童や、家庭環境などから生活指導を要する児童を入所または通所させ、必要な指導を行って自立を支援する施設です。

  • 児童心理治療施設:心理的問題を抱え、日常生活の多岐にわたり支障をきたしている子どもたちに、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を中心に生活を送る施設です。

  • 母子生活支援施設:18歳未満の子どもを養育している母子家庭、または何らかの事情で離婚の届け出ができないなど、母子家庭に準じる家庭の女性が、子どもと一緒に利用できる施設です。

  • 自立援助ホーム:義務教育を終了した20歳未満の児童であって、児童養護施設を退所したもの、又は、その他の都道府県知事が必要と認めたものに対して、共同生活を営む住居を提供し、相談や、その他の日常生活上の援助、生活指導、就業の支援などを行う事業です。

人と施設をつなぐNPO法人チャイボラ

人は、大切にされることで、初めて「自分は大切な存在なのだ」と思えるようになります。そう思えると、そんな自分を大切にしてくれる人も大切と思えます。施設で暮らす子どもたちにとって職員の存在はとても大きく、生涯にわたって大きな影響を与えます。しかし、現在多くの施設が人財不足という課題を抱えています。比較的人財確保ができている施設ですら、時間帯によっては職員1人で8名の子どもを見ているところも多く、20名程の子どもを1人で見ている施設も少なくありません。職員の十分な確保と定着は大きな課題なのです。

(施設に職員が)あともう一人いれば… 子どもたちが人生で一番、誰かにそばで寄り添ってほしい瞬間に、そばにいてあげられたかも…

どんなに職員に思いがあっても、どうしようもできない状況がたくさんあるのが、人財不足という課題を抱えた施設の現状なのです。

チャイボラは、子どもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中を目指して、職員の確保と定着の観点から施設をサポートする活動を展開しています。

施設で働く⼈を増やす

社会的養護総合情報サイト「チャボナビの運営をしています。施設見学会のサポートなど、施設で働くことに関心のある人と施設をつなぐ活動を展開しています。また、大学などへの出張授業や、SNSを活用し、施設の存在や働く魅力を広く発信しています。

現在、チャボナビでは、児童福祉の仕事に少しでも興味のある方を対象に、全国30都道府県の76施設があつまるオンライン見学フェアを開催予定です。(開催期間:2023年5月20日~6月4日)

職員が働きやすい環境を追求する

社会的養護施設職員専用の相談窓口を運営しています。弁護士や心理士、元施設職員などが窓口に立ち、チャットでいつでも気軽に相談できます。また、施設長から若手までが参加できる様々な種類の職員向けオンラインセミナーも実施。全国の職員のつながりを作っています。

施設や⽀援者と、⽀援を必要としている⼈をつなぐ

職員の多岐にわたる業務を効率化し分散できるよう、チャイボラが間に入り、様々な企業や団体、サービスを施設につなげています。

わたしたちにできることは?

子どもたち一人ひとりは、私たちの、社会の大切な宝です。子どもたち一人ひとりが孤立することなく、大切に育てられる世の中をつくる。その為には、まず多くの人々に社会的養護のことを知ってもらうことが必要です。そして社会的養護の仕事に携わる人々を増やし、そして職員の方々が定着できるような環境を確保、サポートすることが必要です。

社会的養護総合情報サイト「チャボナビ」の運営や、施設への様々なサポートには多くの費用がかかります。しかし、施設は広報費の捻出が難しく、チャイボラの活動費は寄付と助成金で賄われています。社会をより良くする一歩を、まずはここから。#たすける

Money for Good」では、お金の流れで社会課題の解決を目指しています。社会も、自分自身の生活も持続可能なものにするために、日ごろから小さなできることを積み重ねていく。社会を良くしようとしている企業・団体・人を応援してみる。あなたのできる一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

この記事がいいなと思ったかたは、「スキ」を押していただくと、1スキあたり10円でSMBC日興証券がNPO団体へ寄付させていただきます。社会をより良くする一歩を、まずはここから。

お金と人のよい循環で、明るい未来をつくる。
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