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実は身近な問題?貧困の根本にある「孤立」に寄り添う社会をつくる、お金の使いかたとは?

貧困問題の根本にある課題、孤立。

貧困問題の解決のためにできることといえばなんでしょうか?寄付?それとも食事や住む場所の提供でしょうか?
もちろん、お金やモノを融通する取り組みもとても大切です。ただ、これらを提供するだけでは、貧困問題の根本的な解決にはつながらないケースも少なくありません。
なぜなら貧困問題には、深刻化する「孤立」や「社会との分断」という根深い課題が関わっているからです。その理由と実態を見ていきましょう。

孤立が貧困をつくる理由

もし収入や貯蓄が一時的に0円になったとしても、その時に助けてくれる家族や友人がいれば生活は困窮しなくてすみます。しかし助けを求められる人が周りにいなければ、困った状態から抜け出すことは難しくなります。その孤立した状況が貧困や困窮を生む大きな一因となっているのです。

実際に「会話の頻度と収入には相関がある」という調査結果もあります。この調査では、所得が高い層のほうが毎日会話をする人の割合が多く、一方で会話の頻度が2週間に1回以下の人の割合をみると、所得が低い層でより多くなっていました。
会話が2週間に1回以下の人の割合は、所得がもっとも高い層では0.6%なのに対し、最低所得の層では7.5%にのぼります(国立社会保障・人口問題研究所)

こうした孤立問題への対策として、イギリスでは2018年に世界で初めて「孤独担当大臣」が任命されました。また日本も2021年に「孤独・孤立対策担当大臣」を任命し、自民党が「孤独・孤立対策特命委員会」を発足させています。各国政府も、孤立問題を国をあげて取り組むべき社会課題だととらえているのです。

日本の貧困状況の実態

厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査」によると、2018年時点での日本では人口の6人に1人が世帯年収127万円以下の「相対的貧困」の状態で生活しています。これはG7の中で2番目に深刻な状況となっています。
また私たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、コロナ禍の影響による解雇・雇い止め、インフレによる家計の圧迫、気候変動の影響で増える自然災害やけが・病気・加齢による失業、就労機会の損失などがより身近に迫っています。

貧困や困窮とは遠い世界の話ではありません。貧困の背景にある孤立についても同じです。時代の変化とともに、都市部で近所づきあいが希薄化していますが、それに加えてコロナ禍の影響もあり、誰かとつながる機会が以前より減ってしまったという人も少なくないでしょう。こうした問題は、この日本でいつでも・だれにでも起こりうることなのです。

日本の貧困状況の実態

つながりあう社会のためにできること

そこで、ここではもし自分や身近な人がそうなったときにも安心して暮らせる社会・つながりを大切にする社会をつくるために、日々の生活のなかで気軽にできること、いますぐ始められることをご紹介します。

いま困窮している人たちの力になったり、社会から孤立しないようサポートしたりするためのアプローチはたくさんあります。地域、住まい、職場など一人ひとりが生活のなかでアクセスする身近な場所・日用品からアクションを始めることで生きやすい社会を作ることができます。

読者のみなさんが日頃つかうお金が「応援」となって社会は変わっていきます。本記事ではそんなアクションに#をつけてご紹介します。
#たすける :募金により応援できる団体、#つかう:サービスや商品を利用・購入することで応援できる企業、#ふやす:投資を通じて応援できる企業

地域・コミュニティとのつながり・活性化

孤立が生む貧困は、住む地域や似た状況の人との関わりによって助けられることがあります。「妻として/一家の主としてこうあるべき」等の家族や個人に任される役割を担いきれず、一人で抱え込んでしまうこともあります。また、本当に大変なときやつらいときには、まわりに「助けて」と言うことさえ難しい場合もあり、普段から地域やコミュニティのなかに少しでも居場所やつながりを持っておくことがとても大切です。
地域・コミュニティのなかで孤立に悩む人たちに寄り添う支援をしているさまざまな団体がありますので、その一部をご紹介します。

住まいを通じた解決や社会とのつながり

近所づきあいが希薄化するなか、住まいを中心に人とつながる機会を提供することが重要となってきています。
また、コロナ禍で住む場所を失う人も増えています。一度住む場所を失うと、貧困の状態から抜け出そうとしても、住まいがないために職に就けず住まいを借りるには職に就く必要がある、という自立を妨げるサイクルも問題となっています。そうした問題に向き合い、住まいを通じて地域でつながり、人々を見守る活動があります。

仕事を通じたつながり

職場も人の居場所をつくる大切な場所。働くことを通じて人と出会い、つながることや、「支援される側」から「誰かを支援する側」になることによって自分の価値を感じられることもあります。そんな働きかけをする企業・団体を紹介します。

日用品を通じた解決や社会とのつながり

普段なにげなく使っている日用品のメーカーなどが貧困問題に取り組むNPOを支援したり、貧困に自らアプローチしていることもあります。そうした企業の取り組みを知り、意識して商品を購入したり、SNSで発信、投資することで、いつもの暮らしのなかで社会を変える動きに参加することもできます。

日用品を通じた解決や社会とのつながり

まとめ

貧困・孤立という根深い問題を解決しようと考えると、課題が大きすぎて「自分にできることは少ないのでは」と思ってしまうかもしれません。
しかし「もしコロナによる影響や、けがで働けなくなったときに、自分ならどんなつながりやサポートがあると心強いだろう?」などと考えてみると、身近にできることがたくさんあることに気づけるのではないでしょうか。
NPOや地域への寄付だけでなく、良い活動や団体・企業をシェアしたり、誰かのサポートに繋がる商品やサービスを日常生活で使ったり、良い取り組みを見つけたら自分の地域にも広げようと働きかけてみることも、活動に取り組む人々やいま困っている方の力になります。
まずは貧困や孤立問題の解決に向けたさまざまな取り組みを知り、自分にできそうなことからはじめてみませんか?

編集協力:ハーチ株式会社・IDEAS FOR GOOD編集部

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